親の介護で困らないために

40代は仕事や家庭、そうして趣味にと人生のピーク時ともいえる時である。この豊かな時代で平和に生きていれば、介護というものに現実味がなく「自分には関係ないこと」と思っていても仕方がない。しかし、実際はいつ自分の身に降り掛かってくるかは誰にもわからないもの。そんな中、介護に少しずつ現実味がでてくる年代、それが40代といっても過言ではないのだ

その時に親の面倒を誰が見るのか、介護費用は誰が出すのか、と話が出るわけだが、介護は病気と違い完治するというゴールが見えないだけに、我が身に迫ると戸惑いを隠せず、打つ手を見出せない場合もあるだろう。ましてや、痴呆症ともなれば後悔をしても後の祭りとなってしまう。

近年、この介護問題は働く人の間で大きな問題となってきている。介護が原因で、働き盛りの40代で離職・転職に発展してしまうケースも出ている。介護は突然やってくるものではあるが、不測のできない事態ではない。早い段階で、万全の体制を整えておくことは十分にできるはずだ。

いざという時に慌てないためにも、親が元気なうちに、一度時間をとってじっくりと話し合う必要がある。更に、畑違いであっても介護職の知識も勉強しておくと尚いいだろう。急に介護が必要になった場合にも、きちんと対応することができる。そして施設に預けると決める時が来たら介護の専門職に頼めば良い。

介護について自分が知っていて依頼をするのと、何も知らずに頼むのでは安心度も全然違うだろう。とにかく倒れて介護が必要になってからでは遅すぎるのである。介護が原因で人生を狂わさないためにも、介護についてしっかりとした考えと対策を立てておくことが大事である。